みどころ
第5章 内山永久寺 ― 南都仏師・絵仏師の競演 ―
平安時代に創建され、石上神宮(奈良県天理市)に隣接した地に壮麗な伽藍を誇ったまぼろしの名刹「内山永久寺」。明治初年の神仏分離令を経て廃絶し、かつての栄華を象徴する仏像や仏画など寺宝の一部は、現在も国内外の寺社や美術館・博物館に保管されています。
本章では、ボストン美術館が所蔵する内山永久寺旧蔵の貴重な名画が里帰りするこの機会に、同寺を舞台に活躍した南都を代表する仏師・絵仏師たちが、技を競い合いながら生み出した造形の魅力に迫ります。
京都の宮廷で活躍した絵師が
奈良の大寺院のために描いたやまと絵の名品
国宝
両部大経感得図 龍猛南天鉄塔相承図、善無畏金粟王塔感得図
内山永久寺旧蔵、南都絵仏師・重命筆。
伝統的図像を継承し、南都仏画の特色を示す
四天王像
四天王のうち増長天
厨子側面の扉に描かれる四天王像は、南都絵仏師・重命が手掛けたボストン美術館本と全く同じ姿
木造黒漆塗厨子
南都で活躍した伝説の絵仏師・重命と運慶の孫、仏師・康円のコラボレーション
重要文化財
不動明王および八大童子
まばゆいほどの鮮烈な彩色が驚異の保存状態で残る。
台座や厨子、装身具にいたるまで制作当初の姿をとどめる、愛染明王像の代表作
重要文化財
愛染明王坐像および厨子
破れた靴から覗く足先!運慶の孫にあたる当代随一の慶派仏師、康円によるユーモラスな姿が愛らしい、四天王の眷属。像の表面に施された伸びやかな描画にもご注目!
重要文化財