みどころ
第1章 法隆寺金堂壁画 ― 日本仏画の黎明 ―
日本仏教絵画の歴史は、法隆寺金堂を彩った12面の壁画の誕生に始まるといっても過言ではありません。力強い線描と豊麗な彩色によって生み出される雄大なほとけの姿は、遣唐使がもたらした大陸の図像や絵画表現を色濃く反映するものであり、日本で初めての本格的な仏画様式がここに確立したといえるでしょう。本章では、昭和24年(1949)の焼損前の姿を伝える金堂壁画の模写や、図像的に密接な関係をもつ国宝・伝橘夫人念持仏厨子などの重要作品を通じて、南都仏画の原点に位置づけられるその魅力を紐解きます。

光明皇后の母・橘三千代ゆかりの愛らしい白鳳仏。厨子は貴重な飛鳥時代の絵画を伝える総合芸術
国宝
伝橘夫人念持仏厨子

アジア仏教絵画史上の最高峰。南都仏画の原点に位置づけられる阿弥陀三尊の雄大な姿