みどころ
第3章 南都の平安仏画
平安時代の南都では、京都の絵仏師によって描かれたとみられる、金銀の文様を凝らした優美な彩色をもつ仏画が広く受容されました。藤原道長が制作に関わったとされる奈良・子嶋寺所蔵の国宝「子島曼荼羅」はその象徴的な存在といえるでしょう。一方で、法隆寺にかつて伝来した奈良博の国宝「十一面観音像」のように、平安仏画を特徴づける精緻で華麗な截金文様を備えながら、奈良時代以来の古様な図像を守り伝える、南都特有の絵画形式も受け継がれていました。
本章では、京都の文化から色濃く影響を受けながらも独自に発展した、南都における平安時代の仏画の諸相を紹介します。


藤原道長が制作に関わったとされる、金銀で飾られたきらびやかな曼荼羅
国宝
両界曼荼羅(子島曼荼羅)
法隆寺に伝わった平安仏画の最高傑作。斜を向く南都系の図像に、華麗な截金文様
国宝
十一面観音像
平安仏画といえば誰もが思い浮かべる名品。
かつて奈良の寺院に伝わった
国宝
普賢菩薩像
北斗七星や十二星座に運命を託す!
精緻な截金と美しい彩色で宇宙を描いた
平安時代の曼荼羅
重要文化財